RDO PackstackでOpenStack Kiloの構築をしてみました。
RDO PackstackはRHELやCentOS、FedoraなどでOpenStack環境をデプロイできるデプロイツールのひとつです。これを使って、Havanaの頃から代々検証環境をデプロイしていますが、なかなか便利なツールで私は気に入っています。
普段テスト環境を作る時はパッケージバージョンの古さとかでハマるのが嫌なので、比較的に新しいバージョンのFedoraを使って構築するのですが、MLの書き込みによると現時点(5/20/2015)でパッケージの準備が出来ていないようなので、今回はCentOS 7で構築してみることにしました。
いつものようにRDOが提供するリポジトリーを追加、answerファイルを作り設定を書き換えてデプロイ。単体構成もマルチノードもこれまでと比べると結構簡単にできました。Packstackさすが!...ところが...。
構築した環境について
次のようなOVSを使った3台構成を想定しました。
- コントローラーノード
- ネットワークノード
- コンピュートノード
構築手順は以下にまとめた通り行いました。
ちなみに、1台のマシンに全部のせする手順は以下にまとめています。
Kiloを使ってみて
今回、前のバージョンと同じスペックの環境上に構築したのですが、Junoと比べて全体的な負荷が高いように感じました(特にKeystoneとHorizon関連のプロセスが重い)。
1台の環境に全部のせしたのが良くないのかと思い、3台のマシンにそれぞれサービスを分散して3台構成のKilo環境を作ってみたのですが、インスタンスを起動したり削除したりするとロードアベレージが7を超えることが度々あり、Kiloを利用するには動作させるスペック、例えばCPUのコア、実装するメモリー、ストレージサイズやストレージの読み書き速度などについて十分に検討する必要があるように感じました。
(図 負荷が高くなって"どこかおかしくなった"RDO版Kilo ... ブラウザの更新ボタンを押すと正常に戻ったり戻らなかったりします)
また同上の画面になり、Dashboardからログインできなくなるといった問題も度々起きました。これはログインできなくなったDashboardのCookieをブラウザーから削除したら解消しました。なんらかの理由により、Cookie内の情報が壊れてしまうのかもしれません。
(図 ログインできない問題はCookie削除でたいてい解消する模様)
とはいえ、まだリリースされてから一ヶ月しか経過していませんし、ディストリビューションが配布するKiloのパッケージも公開されてから一週間も経っていません。とりあえず様子を見たいと思います。
なにか解決策があればこちらなどで報告したいと思います。