ちょっとOpenStack環境を使ったテストが必要になったので、久しぶりにJujuを使ってOpenStack環境を作ってみました。 こういう場合、最近は数分程度でセットアップできるMicroStackを使うのですが、今回の要件はCinderが必要だったので、 動作実績のあるJujuでOpenStack環境を構築することにしました。
ソフトウェア/ハードウェア構成
以下の構成で構築できたことを確認しています。
ソフトウェア
去年の記事からだいぶバージョンが変わっています。でも構築に関してやることは一緒でした。
- Juju 2.9.22
- MAAS 3.0.0 (10029-g.986ea3e45-0ubuntu1~20.04.1)
- OpenStack Xena
ハードウェア
- 物理サーバー3台(NIC2つ、ストレージ2つ、サーバーにMAAS Tagを設定しておく)
- bootstrap用サーバー1台(物理でも仮想でも良い。vCPU 2、メモリー8GB、ストレージ60GB程度)
セットアップ方法
基本的には昨年書いた記事「OpenStack VictoriaをJujuでセットアップしてみる」と同様でした。ただ、今のCharmsを使う場合はJuju 2.9以上が必要とのことです。
ちなみに全行程で1時間弱かかりました。でも以前と比べると手順をきちんと書いてくれているので、苦労せずに済みました。
- https://charmhub.io/openstack-base
- https://opendev.org/openstack/charm-vault/src/branch/master/src/README.md#post-deployment-tasks
久しぶりに触って良いと思ったところなど
JujuにはGUIがありましたが、再設計されてJuju Dashboardというものに切り替わりました。 切り替わった当時のJuju Dashboardははっきり言って使いやすいものではなかったのですが、ブラウザーからJujuコマンドを実行できたり、 Jujuコントローラーやアプリケーション、マシンの状態などの把握がしやすくなっていていい感じになっていました。
こちらはクラウドで使っているサーバーマシンの状態
コマンド操作画面は上に引き伸ばして操作できます。
びよーんっと。
(自己証明書を使っている関係で、)charmsのイメージ画像が表示されない(ALTテキストが展開されている)のは相変わらずですが...使用上は問題ありません
OpenStack Dashboardへのアクセスも従来通り問題なくできます。
OpenStackのリリース名の話
そういえば、Yogaの次のOpenStackのリリース名がOpenStack Zed
に決まりそうです。
今回触ったのは「Xena」でした。来月には「Yoga」がリリースされます。その次のリリースが「Zed」になるとのことです。とうとうOpenStackもZリリースまで来ましたね。 この後は「A」からリリースを刻むとのことです。「A」リリースが何になるか、今から楽しみです。