サーバー仮想化に最も期待される要因は、サーバー統合でしょう。サーバー集約とも言われます。
これまでのサーバー導入は、必要になった新たにらサーバーを導入する、というものでした。たとえるなら、増築に増築を重ねた旅館のようなものです。しかしいよいよ、最初の頃に作られた本館部分の寿命も来て、これを建て替えるならば増築部分も合わせて、一棟のスマートなホテルに建て替えたい。そのような考えがサーバー統合にはあると思えばよいでしょう。
実際、サーバー仮想化には、サーバー統合による恩恵が多く含まれています。たとえば、ハードウェアの台数を一気に減らすことができ、見た目もシンプルでスマートになります。感覚的な言い方かもしれませんが、「シンプル・イズ・ベスト」、より単純なシステムほど良いことは明らかでしょう。
ただし、もちろん、サーバーを統合して行くには、既存環境の移行や、新しい運用管理方法の確立など、考慮しなくてはならない事柄も多く含まれています。次回は、ご質問の多い既存環境移行についてお話しします。