仮想化通信

日本仮想化技術株式会社の公式エンジニアブログ

MAAS 3.5にアップグレードしてみた

MAAS 3.5がリリースされました。MAAS 3.5ではpacker-maasでイメージを作って動かすことができるディストリビューションのいくつかを正式にサポートしたのもあって、リリースされたら早速試そうと思っていました。 MAAS | Reference: Release notes MAAS 3.5 …

Proxmoxでコンテナを触ってみた

一つ前の記事でProxmoxの話題を取り上げました。 tech.virtualtech.jp 社内でProxmoxはLXCコンテナーが使えて超便利という話を伺ったので、早速試してみました。 Proxmoxでは作成したLXCイメージをアップロードして利用するほか、「テンプレート」というもの…

Proxmoxを触ってみた

VMware vSphere代替探索ということで、前回はXenServerを触ってみました。 tech.virtualtech.jp 今回はProxmoxを触ってみます。 Proxmoxの概要 ProxmoxはDebianベースのLinux KVMベースの仮想化プラットフォームソフトウェアです。 GUIを使った仮想マシン管…

久しぶりにXenServerを使ってみた

相次ぐ値上げラッシュ ニュースを見れば、頻繁に何かが値上げする話題が取り上げられています。 原材料の高騰がきっかけとして色々なものが値上げ値上げのオンパレードです。 その上円の価値も落ちているため、ドル換算だと値上げをしていないようなものも、…

MAASとUbuntu 24.04 LTSの話

先に結果 MAAS 3.3.6で、Ubuntu 24.04 LTSのデプロイが問題なくできるようになったのを確認しました。 Ubuntu 24.04LTSがリリースされた当初はまだデプロイできませんでした。これでようやくMAASでもUbutu 24.04ベースの検証ができます。 使い方 MAASのイメ…

MAASとLXDの話

MAASにはLinux KVM hostをデプロイしてMAASの管理下に加える機能があります。このブログでも何度か取り上げています。 具体的に何をするかというと、MAASの画面からLinux KVM環境をセットアップして、そのLinux KVMホストで仮想マシンを作成し、その作った可…

Ubuntu 24.04のCockpitでLet's EncryptのSSL証明書を使う

2024年4月25日、Ubuntu 24.04 LTSがリリースされました。 筆者はUbuntu 24.04 LTS + Cockpitを自宅の次期仮想マシンプラットフォームにする予定で、先日ベータ版を利用して紹介記事を書いたのですが、この記事では自己署名証明書をそのまま利用していました…

Ubuntu Server 20.04のLXD環境が壊れてヒヤッとした話

何気なしにLXD環境があるOSをアップデートをして、再起動をしたら、いつまで経ってもLXDが起動しなくなってしまいました。しかしこれはOSC( https://ospn.jp )のWebサーバーなので、呑気なことも言ってられず、なんとかすぐに治す必要があります(何気なし…

MAASでAlmaLinuxのイメージを作ってデプロイを試してみる

MAASはこのブログでも何度か取り上げたように、ベアメタルプロビジョニングを実現するツールです。わかりやすく言うと、パソコンやサーバーを用意したら、アプリケーションを実行するために何らかのオペレーティングシステム(OS)をインストールします。普…

新しいMicroStackを使ってみる

MicroStackとはなにか MicroStackとは、プライベートクラウドソフトウェアであるOpenStackをラップトップやベアメタルサーバーに簡単にセットアップできるソフトウェアです。シングルノードで動かしたり、マルチノードにも対応しています。 Kubernetesに対し…

Mac(zsh)で自作コマンドのタブ補完を作ってみる

PythonのvenvをActivateするときに、いちいちsourceコマンドでパスを書いてactivateするのは面倒なので、以下のような関数を作成して~/.zprofileに入れて運用しています。venvは~/pyディレクトリにまとめてあるので、そこにあるディレクトリ名だけ指定すれば…

OpenStack YogaをJujuでセットアップしてみる

これまでもこのブログでJuju + MAASを使ったOpenStackの構築方法について定期的に取り上げていましたが、 今回久しぶりにJujuでOpenStackをセットアップしたので、参考にした情報とかハマったところとかを共有するためにブログに書いてみます。 JujuとOpenSt…

containerd + nerdctlを使ってみた

containerdはKubernetesに対応するコンテナランタイムの一つです。 containerdにはctrというCLIインターフェースがあり、これを使ってコンテナの実行やイメージのPullなどができるのですが、Dockerのそれとはコマンド操作に互換性はありません。 しかしnerdc…

Multi-Instance GPUをDockerやMicroK8sで使ってみる

NVIDIAのGPUのH100、A100、A30にはマルチインスタンスGPU(以降MIG)という機能が実装されています。 かつては専用ソフトウェアを使って1つのGPUを複数のGPUがあるかのように見せて、対応するアプリケーションで使うことができましたが、 先に挙げたGPUであ…

MicroK8sでPG-Stromコンテナを動かす

今回はMicroK8sでPG-Stromコンテナを動かしてみようと思います。 MicroK8sはこのブログで何度か取り上げたように、Kubernetesクラスターを簡単にセットアップすることができるツールです。 microk8s.io PG-StromはPostgreSQLデータベースの拡張機能です。GPU…

Microk8sのPodでGPUを使う(2023年7月版)

今回のネタは以前同じような記事を書いたので、そのアップデート版です。 次の記事も併せてご覧ください。2019年ごろの記事です。今もだいたい通じます。 tech.virtualtech.jp さて、本題に入る前にそれぞれざっくり説明します。 MicroK8sとは MicroK8sとはU…

PG-StromをUbuntuで使ってみた

注: PG-Strom 5.x以降のバージョンのPG-StromをUbuntuで動かしたい場合は、CUDA 12.2以降のバージョンをインストールしてください。この注を書いた2024/06/14時点ではCUDA 12.5.0が最新版であり、Ubuntu 20.04や22.04は対応していますがUbuntu 24.04は対応し…

PG-StromをAnsible Playbookで環境構築

「PG-Stromのパッケージング化」がお題となったため、去年末くらいに検証したDocker/PodmanといったようなコンテナーでPG-Stromを動かす方法 に次いで、AnsibleでPG-Strom環境構築の自動化する方法について調査することにしました。 今回はRed Hat Enterpris…

PostgreSQLに簡単にラージサイズのテーブルを作る方法

現在取り組んでいる仕事で、かなり大きいサイズのデータベーステーブルを作る必要がありました。正直言ってそれを簡単に作る方法はいくつかあるのですが、テーブルのフィールド(表計算ソフトで言うところのセル)に乱数が入っていたり、aとかbとかcとかいう…

BIツールのTableau DesktopでPG-Stromとつないでみた

Tableau Desktopはビジュアル分析ツールです。 ドラッグ&ドロップ操作でデータをグラフ化してデータの分析をサクッとできる点が魅力です。 CSVファイルやExcelファイルといったようなローカルファイルデータの他、商用版であるTableau Desktopでは様々なデ…

Rosetta for Linuxを触ってみた

Macで動くmacOS 13(Ventura)以降とApple Siliconチップ(執筆時点だとM1やM2)の組み合わせを使うと、「Rosetta for Linux」を使えるようになります。ここでいうRosettaとはApple Siliconチップの上でIntel CPU向けアプリを動かすことが可能なRosetta 2の…

KubernetesのモニタリングツールのKubesharkを触ってみた

Kubesharkとは 図は公式 より抜粋 KubesharkはKubernetesのための観測性・監視ツールで、マイクロサービスの動的解析、異常の検出などを実現するツールです。 Wireshark、BPF Compiler Collection(BCC)ツールなどを組み合わせた、Kubernetesを意識したもの…

DACとACアダプタの間にノイズフィルタを入れてみた

最近、急に耳が良くなったのか、スピーカーの「サー」っというノイズが気になるようになりました。「FX-AUDIO D802J++ ノイズ」で検索するとACアダプタを変えたら改善されたとかされなかったとか。ある程度はしょうがないのかなっと思いつつ色々調べてみると…

PG-Stromをコンテナで動かしてみた

去年くらいからVTJのプロジェクトとしては「爆速DB」というプロジェクトで、DBの高速化の技術について検証をしています。 PG-Strom はPostgreSQLの拡張モジュールであり、データ分析やバッチ処理のために SQL ワークロードの GPU アクセラレーションを可能に…

Fluentdを触ってみた(Fluentd Quickstart)

Fluentdとは Fluentdについて調べると、様々なデータの収集を統一できるオープンソースのデータコレクターといったような説明が出てきます。イベントログ、アプリケーションログ、click streamの分析に使用できるツールとの説明も見つかります。 click strea…

Ubuntu 22.10でSSHサーバーの待ち受けポートを変更するには

2022年10月21日(日本時間)、Ubuntu 22.10 Kinetic Kuduがリリースされました。 主な変更点についてはリリースノートを参照して頂きたいのですが、一般的なユーザーにとって影響するであろうポイントは、SSHサーバーがsystemdのSocket-Based Activation経由で…

MIRACLE LINUX 8.4のOpenStackイメージを作成して使う

私はアプリケーションや環境構築のテストをするときにOpenStackインスタンスの上で実行するのをよくやります。 単純なアプリケーションを実行したり、kubeadmなどを使ってKubernetesクラスターを動かして色々な実験をしたり、DockerやPodmanコンテナーでアプ…

IPv4/IPv6でサービスを動かすコンテナイメージを使ってKubernetesで実行

連載目次 KubernetesクラスターでIPv4/IPv6 Dual-stackサポートを有効にする IPv6チェック用のイメージを作成する IPv4/IPv6でサービスを動かすコンテナイメージを使ってKubernetesで実行 (今回) イメージを使ってアプリケーションを実行してみる 前回、テス…

IPv6チェック用のイメージを作成する

前回は、IPv4/IPv6 Dualstackを設定したKubernetesの環境構築を行いました。 tech.virtualtech.jp 今回は「IPv6チェック用のイメージを作成する」という内容で、書いてみたいと思います。 内容 KubernetesクラスターでIPv4/IPv6 Dual-stackサポートを有効に…

KubernetesクラスターでIPv4/IPv6 Dual-stackサポートを有効にする

Kubernetes(正確にはクラスタネットワーク)はデフォルト設定はIPv4のアドレスのみを利用するようです。 とある案件で必要になったため、KubernetesのIPv6周りを調べることにしました。 今回の内容は3回に分けてブログにしようと思います。 内容 Kubernete…